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ジャズボーカリスト 株式会社シンクボイス代表 越智美由紀さん

聖歌隊で目覚めた歌うことのすばらしさ

JR山手線の駅から歩くこと数分、ここはヴォーカルトレーニングのスタジオです。ほのかなアロマの香りが漂う6畳ほどのスタジオの中には、今回ご登場いただくジャズボーカリストの越智さんが、電子ピアノをはさんで先生と向かい合い、まさにトレーニングの真っ最中。
 まずは唇を閉じた状態で、ブルブルと震わせながら行うリップロールというトレーニングから。これは歌うために必要な、唇や表情筋をリラックスさせる効果があるのだとか。続いて、先生が弾くピアノの音階に合わせての発声練習。「お腹に力を入れないでね」という先生のアドバイスを、壁の一面に貼られた鏡で、全身を確認しながら声を出していきます。トレーニングは約25分間。後半は、次のライブで歌う曲の気になる部分を集中的にレッスン。ジャズのスタンダードナンバー“Someone To Watch Over Me”のしっとりしたメロディに合わせて、越智さんの柔らかな声が響きます。

子供の頃ソルフェージュ(譜面をドレミの音名で読みながら歌う訓練)とピアノを習っていたという越智さんですが、歌うことの楽しさに目覚めたのは、ミッション系の中高一貫校に入学後、聖歌隊に入ったことから。練習をしていた校内の教会は天井が高く、パイプオルガンに合わせて、みんなでハーモニーをつくっていくと、まるで声が天に届くかのような不思議な感覚を覚えたそうです。高校・大学時代はアメリカのポップスやR&B、映画音楽にはまり、来日するミュージシャンのコンサートやライブハウスにせっせと足を運んでいたという越智さん。いわば、“聴く”側で、音楽を楽しんでいた時代といえるでしょうか。

(左上)スタジオで学んでいるミュージシャンのサイン
(右上)気になる箇所は繰り返してレッスン
(左下)身体全体を使って声を確かめていく
(右下)レッスン終了後、ほっとひと息先生と

歌うことを通じて、人を癒し、つなげていきたい

 聴き手として音楽を楽しんでいた越智さんが、再び歌う側に回ったのは、アメリカの大学院を卒業し、社会人になってからのこと。友人のポップス・ジャズのバンドに、ボーカルとコーラスで参加するようになったのがきっかけでした。やればやるほど身にしみる歌の難しさ、人前で歌うことに関する多くの課題に葛藤していた越智さんですが、だからこそ、聴いてくれた方に楽しんでいただけるようにと、先生につき必死になってトレーニングを積み、レパートリーを増やして行ったそうです。

 そんな折、仕事で出かけたニューヨークで参加した演劇のセミナーで、越智さんはあるできごとに遭遇します。そのセミナーで、国籍さまざまな20人ほどの参加者を前に、「2分間で自分を表現しなさい」という課題が出されました。回りのアメリカ人の参加者が堂々とパフォーマンスや演劇論のスピーチを繰り広げる姿に圧倒されながら、その時悩んでいた越智さん、当時の心情を英語で話した後、日本の子守歌を歌ったのだそうです。すると、トークの部分は普通に聴いていた参加者が、歌になって急に涙を流す姿を見て、びっくりしたのだとか……。
「日本語が通じないのに、歌うことで本当に伝えたい大切な何かを伝えることができた、繋がれたと感じた瞬間でした。音楽は国境を越えたユニバーサルランゲージなんだと改めて体感したんです」。ジャズのスタンダードナンバーに宿っている曲の力は素晴らしく、ライブではその力と感情を聴いて下さる方と共有したいと願いながら歌っているそう。

 ジャズボーカリストとして活動する越智さんですが、並行して日本語・英語でのスピーチコーチングやリーダー育成研修を行うというお仕事も。大学の教授選でのプレゼンテーション指導をされることもあるのだとか。現在“歌うこと”をビジネスの現場に取り入れて、人の心を解放したり、一緒に歌うことでチームのコミュニケーションを豊かにするプロジェクトに取り組んでいるという越智さん。その柔らかくしなやかな歌声は、さまざまなシーンで人の心を動かしていくに違いありません。

(左上)コーチング業界の草分けの1人でもある越智さん
(右上)80曲という越智さんのレパートリー
(左下)シックなイメージのライブのフライヤー
(右下)華やぐ笑顔が越智さんの魅力

【編集後記】

おとなの雰囲気たっぷりのこの写真は、越智さんのライブの様子。ピアニスト遠藤征志さんと。その日歌う曲に合わせて考えるというドレスは、数をたくさん持つのではなく、本当に似合うものを身につけたいという思いから、選ぶポイントはシンプルで上品なことだそう。越智さんのライブは、毎月開催されているとのことなので、一度出かけてみては?

越智美由紀さんブログ
http://ameblo.jp/ochimiyuki/
Whisper Jazz&Coffe Gallery
※越智さんも定期的にライブを開催するライブハウス
http://whisper.co.jp/whisper/

撮影協力:桜田ヒロキ ヴォーカルスタジオ
http://www.voicetrainers.jp/coaches/index.html
株式会社マーケティングジャンクション

取材:「BEAUTY TALK」編集部
撮影:長谷川 朗

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